AIと人間の協業による新たなコンテンツマーケティングを提案する米スタートアップ「GrowthX.ai」が、シリーズAラウンドで1,200万ドル(約19億円)の資金調達を実施したと発表した。主導投資はMadrona Venture Groupで、エンジェル投資家も参加している。
GrowthXは、AIが専門家の力を「代替」するのではなく「支援」するという哲学のもと、AIによるワークフローと人間の判断を融合させた「サービス・アズ・ソフトウェア(Service-as-Software)」モデルを展開。RedditやWebflowなど40社以上の企業がすでに導入しており、設立から1年足らずで年商700万ドルを達成している。
CEOマルセル・サンティリ氏によれば、「優れた記事制作には調査、構成、執筆、編集といった複数の専門工程が必要で、そこにAIが介在することで業務効率を劇的に改善できる」という。実際、同社の手法を用いた企業の中には、オーガニックトラフィックが300%増加した例もある。
GrowthXのAIプラットフォームは、複数のAIプロバイダーを柔軟に統合できるモジュラー構造を採用しており、常に進化するAI環境への適応力を備えている。ルーティンタスクはAIが担い、戦略立案や品質管理は人間が行う構成が特徴である。
収益モデルも注目されており、有料ワークショップで収益を得ながら初期顧客を獲得し、リカーリング契約に転換することで黒字経営を実現。今回の調達資金は主にエンジニア採用とカスタマーサクセスチームの拡充に使われる予定である。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
VentureBeat「Reddit, Webflow, and Superhuman are already customers—now GrowthX has $12M to grow」
コメント
AIによる自動化が進む中でも、GrowthXは「人間の判断と創造性こそが価値を生む」という信念を貫いています。ただのAIツールではなく、人とAIの最適な分担によって成果を最大化するハイブリッドモデルは、今後のマーケティング分野の主流となる可能性を秘めています。これからコンテンツ制作を効率化したい企業やスタートアップにとって、大いに参考になる事例です。